第2回尾張津島お月見灯路(2019.10.13-14)
栗名月――中秋の名月から約1ヶ月後(旧暦9月13日)、所謂「十三夜」の月を指す。
令和元年10月、栗名月に合わせ、津島霊場会により「第二回 尾張津島お月見灯路」が開催された。
尾張津島お月見灯路とは、秋の夜長に津島市内を燈篭などの灯りでライトアップするイベントで、台風19号で短縮開催となった今回も市内外から多くの観客を集めた。
空模様が最も心配された「尾張津島 狐の嫁入り道中行列」は、スケジュールを一日順延して13日(日)に無事行われた。
本町の渡邉家から津島神社までをゆっくり練り歩いた狐の夫婦は、拝殿で模擬結婚式を挙げた。
清林館高校生制作のプロジェクションマッピングも一日順延。
13日(日)14日(月・祝)夜の津島神社楼門に、見事な幻想的な映像を浮かび上がらせた。
動画はこちら
津島神社、禰宜町筋、橋詰筋、池麩町筋などの路地は、行灯や手作り灯籠で仄のりとライトアップされた。
お月見に因み、霊場会の各寺には「隠れウサギ」がいた。
観音寺(天王通り6-43)
吉祥寺(中野町7)
興禅寺(今市場町3-22)
常楽寺(天王通り5-10)
宝寿院(神明町2)
龍渕寺(瑞穂町1-8)
探すのが最も大変だったのは、このウサギかもしれない。
宝泉寺(池麩町2)
また、期間中は普段ではありえない「夜の御朱印巡り」が出来た。
昼と夜とで違う御朱印を授与する宝泉寺のような寺院もあり、参詣客を楽しませていた。
また、独自の催しを執り行う御寺もあった。
「読経行堂」が行われた観音寺では、御住職らが読経しながら境内を練り歩き、散華が撒き配られた。
寺院によっては、普段は本堂へ足を踏み入れることも珍しい。
そんな意味でも、貴重な機会だ。
そして、何より昼と夜とで雰囲気も趣きもガラリと変える、お寺の違った表情が見られる機会は、そうそうない。
こちらは、蓮台寺(弥生町6)。
昼間の「顔」は、こんな感じだが……
夜はと言うと、こうだ。
「月輪観」が開催された宝寿院も、昼と……
……夜とでは、全く違った一面を見せる。
行灯の明りが、行く路を仄かに照らす。
雲居寺(北町32)
観音寺
吉祥寺
興禅寺
宝泉寺
龍渕寺
そして、天上からは、栗名月の灯りが降り注ぐ。
吉祥寺
宝泉寺
「尾張津島 秋まつり」が終わった十三夜の頃、津島のお寺で観上げる栗名月は、一味も二味も違うのだ――。